2010年度 社団法人上山青年会議所スローガン 『志』 尚く 楽しく 元気よく!!


 
所 信
第34代理事長  横尾 尚志


〜はじめに〜

 現在、我々を取り巻く社会情勢は閉塞感に覆われている感じがします。景気の低迷や凶悪犯罪の増加そしてその低年齢化、少子高齢化や地域コミュニティの崩壊、地球温暖化等の社会問題が毎日のように報道されています。特にひたすら利益追求を求められる現代社会では相手を思いやる心を失い「自分さえ良ければ他人はどうでも良い。目先の利益の為なら何でもする。今さえ良ければいい。」という利己主義が引き起こす事件が後を絶ちません。それが周りの人への無関心に繋がり、誰がしても何をしても無駄であるという無力感を増大させているように感じます。

 私が考える我々、青年会議所が目指す「明るい豊かな社会」とは安全・安心して暮らすことができ、笑顔で未来を語り合える社会ではないかと思います。 もちろん目前の問題解決は必要ですが、このような大変な時代だからこそ目標とする将来像を語り合い、その実現の為に今日よりもさらに明日がその目標に近づくことが出来るように努力をすることが青年会議所活動の原点であり、我々がやらなくてはいけないことだと考えます。


〜尚志〜

 孟子の中に出てくる自分の名前と同じ漢字を使った言葉で私の好きな一文がございます。
 斉の王子、塾問いて曰く「士は何をか事(つと)むべきか」、孟子曰く「志を尚(たか)くすべし」、曰く「何をか志を尚(たか)くすと謂うや」、曰く「仁義ならんのみ。(中略)仁に居り義に由(したが)えば、大人(たいじん)の事は備われり」斉の国の王子が士たる者のつとめるべきことを質問したのに対して、孟子は、志を尚くすることだと答えた。常に仁(いつくしみの心)に身を置き、義(人間として正しい道)を踏み行えば、大人(りっぱな人間)になれる、と説いております。

 志を尚く持って頑張ってまいりましょう。


〜ひととまち〜

 結婚し子供をもうけ地域に根差して生活する。極論になりますがこれが「ひとづくり・まちづくり」だと思います。この点でいえば私は声高に語れる資格はございません。しかしあえて言わせてもらえるのであれば、JC活動で重要な要素は「ひとづくり」だと思います。なぜなら、すべての原点になっているのは「ひと」であり、「ひと」が「ひと」を磨き、「ひと」が「地域(まち)」や「未来」を創ると考えるからです。JC 活動の中で「地域(まち)」のため、「ひと」のために共に汗を流し意見を出し合い行動する。メンバーお互いに研鑽を積み努力する。この積み重ねが友情や信頼関係を生み、互いに切磋琢磨を繰り返すことによって、メンバーの資質が向上すると確信しております。

 また、会に在籍することの意義そして義務と責任を自覚し、大切な時間や出費を伴うからには「何かを得よう・学ぼう」という意識を強く持ち、実践することがJAYCEEとして、青年経済人として、そして市民の一員としてまちづくりに貢献するということに繋がると考えます。本年は(社)山形青年会議所、(社)天童青年会議所、(社)山辺青年会議所そして我々(社)上山青年会議所で構成する広域まちづくり協議会の主管となっております。 お互いに自分たちの住む地域をより良いものにしようとして活動を行っておりますが、それぞれ自分たちの地域だけが良くなるとは考えられません。周りも良くなったから自分たちが住む地域も良くなる。そのような相乗効果が地域を良くすることに繋がると考えます。そのために各JCそしてJAYCEEとして強い絆を育める機会にしたいと思います。

〜キャンドルからスマイルへ〜

 「地域資源・観光資源の発掘」「それらを活かしての交流人口・定住人口の増加」「中心市街地の活性化」「郷土文化の継承」「環境保全」「市政参画意識の高揚」「国際交流」等々、「まちづくり」に関して課題は数多く存在し、またその手法も数々考えられます。

 地域を輝かせるためには、市民も行政も各種団体も同じ方向にベクトルを合わせ進むことが重要なことであると考えます。その為に我々JCも産・学・民・官と様々な意見交換する必要があります。そこで重要な事業となるのがキャンドルナイトinかみのやまです。初開催より今年で6年目を迎えます。市民の皆様からの期待も高く徐々に事業規模も膨らんでまいりました。本年は、スマイルプロジェクトと装いを新たにし来場していただいた方に楽しんでもらえるような内容で開催するだけではなく、一人ひとりの力を集めこれからの上山のためになる事業にしてまいります。

 事業を開催するために大きな力が必要になり会員の負担増が懸念されますが、このようなときにこそメンバー一人ひとりでは小さな力かもしれませんがそれを結集することが求められていると考えます。また、この事業の重要な事は来場者へ発信するだけとか、ボランティアや他団体と共に活動をするだけという事だけではありません。目指す方向を一つにすることで一緒になってこれからのまちづくりに活かせるように考え、そして困難を乗り越えた達成感、全員で成し遂げた一体感で真の楽しさを味わえる。JCを楽しむ事業へと進化継承しなければなりません。

 現在メンバー数の減少が大きな問題となっております。当然のことながらメンバー数が減れば事業費も事業の幅も狭まってきます。しかしながらメンバー数維持の会員増加だけではなく、青年会議所の魅力を伝え志を同じくする同士を増やすための会員拡大がより重要だと考えます。個人が出来ることには限りがあります。しかし活動の輪を広げより多くの力を集めその一人ひとりが自分を取り巻く環境に関心を向け行動を起こせば、社会はもっと良くなるに違いありません。そして一緒に成し遂げる楽しさをより多くの仲間で共有したいと思います。


〜あす〜

 「大人が変われば子供も変わる」今の子供達の成長に一番足りない事は何でしょうか?私は大人が示す正しい行動だと考えます。近年、道徳心を欠き善悪の価値判断基準を失った者たちによる卑劣で残虐な事件が全国的にも報道されております。大人たちのモラルの低下によって大人が子供たちの悪い見本となってしまっているようです。私たちは、家庭教育の中で挨拶の仕方・礼儀作法・対人マナーなど当たり前のことを当たり前に出来る様に、親より教わってきたはずです。

 子供は体験を通して学びを得ていきます。しかし情報化社会の中で多くの情報が簡単に手に入れることができるようになった一方、実体験を通して学ぶ事が少なくなっています。教育環境により自然と共生していくことへの尊さを学ぶ機会をも失いつつあると感じております。私たちは次世代の子供達のために持続可能な生活環境と倫理・道徳を説いていくことが必要なのだと思います。子供達が人にも自然にもやさしく育つためには私たち一人ひとりが自己満足という身勝手な考え方を持たない大人として子供達の見本とならねばなりません。


〜公益社団法人〜

 2006年公益法人制度関連3法案が施行されました。それを受け我々(社)上山青年会議所では一昨年9月通常総会にて「公益社団法人格の取得」に向け総会決議をいたしました。

 これまで(社)上山青年会議所では1986年の創立以降、多くの先輩たちが熱い情熱を持って様々な事業に取り組み地域社会へ貢献し現在の礎を築いてくださいました。私達現役メンバーもこの思いを受け継ぎ、これまでの青年会議所運動や活動に対して自信と誇りをもって歩んできました。今回の公益法人制度改革によって目的や目標、運動や活動が変わることは無いし、何ら揺らぐ事はありませんが、この制度改革に取り組むことだけに目が行きがちです。しかし、私たちは公益社団法人格を取得することが目的ではなく、これをきっかけとして会の運営・会計が適正に行われているか、これまで地域社会の付託と信頼を受けることができるような事業を行ってきたのかを見つめなおし、また会員一人ひとりが自分たちの住むまちのために何ができるか考え自己研鑽の機会とすることをしなければなりません。

 そしてそれが地域の皆様にJCの存在意義を理解していただき、共感を得ていただけることによってこれまで以上に地域に求められる団体となり今後更なる事業展開の原動力になると確信いたします。


〜むすびに〜

 今年度は自分の内面・外面に挑戦するチャンスをいただき感謝申し上げます。

 JCに入会して以来、数多くの出会いや経験が自分自身を少しずつではありますが成長させていただいた気がします。そして活動をしている中で最近特に、面白いからやるのでなければ長続きはしないし本気でやらなければ面白くない。楽なほうに流れていたらいざ普通のことをするのも苦になるという事を痛感しております。同じ時間を費やすのなら本気で取り組んだほうが自分自身も周りの環境もより良くなる事は間違いありません。一緒に頑張ってまいりましょう。

 最後に、理事長職を賜り責任の重さを自覚し身が引き締まる思いでありますが、誠心誠意、全力で努力する所存であります。メンバーの皆様のより一層のご支援ご協力をお願い申し上げ、理事長所信といたします。



 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  楽しくなければJCじゃない
 
  和気藹々
  切磋琢磨
  一致団結
  完全燃焼
 
  会員拡大活動
  スマイルプロジェクト☆かみのやま
 

公益社団法人格取得へ向けた取り組み

 
 

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